このような症状でお困りではありませんか?
- 不調を感じ様々な診療科を受診しても異常がないといわれる
- 内科などで通院を続けてもすっきりよくなりきらない症状が残り、原因がみつからない
心身症
心身症とは、精神的ストレスや対人関係など、心理・社会的要因が様々な身体の症状(頭痛、腹痛など)としてみられる病気です。例えば、仕事がどうにもうまくいかない、家庭生活で嫌なことが続く、大切な人と死別したなど、心理的要因や過剰なストレスによって発症する胃潰瘍や十二指腸潰瘍などが、これに相当します。
自分の内的感情やストレスに気づきにくく、自分を抑えて周囲に合わせたり自分の感情をうまく言葉で表現できなかったりする人に多いと言われます。治療には単なるストレスの除去だけでなく、心理面の治療が必要ですので、通常は長い時間がかかります。治療が不完全な場合、初発症状が治っても、すぐに別の症状が現れるケースがありますので、しっかりと治すことが大切です。
心身症の治療では、一般的な全身疾患とは異なり、心理的な要因が関与しているため、身体的な治療だけでなく、心と体の両面から治療する必要があります。薬物療法や精神療法などで心の治療を行うとともに、併行して身体疾患に応じた治療が必要になります。
身体表現性障害
身体表現性障害とは、頭痛や吐き気、下痢、便秘、疲労感などの身体症状が慢性的に繰り返しみられるが、原因となるような身体疾患が認められず、身体症状が心理・社会的要因によっておこると考えられる病気です。身体表現性障害は、身体感覚に敏感で、物事を悲観的にとらえやすい繊細な方がなりやすいと言われています。
また、心身の過労(親の介護疲れや過重な残業など)や、身辺の環境変化(職場異動や引っ越し、近親者との死別など)がストレスの要因になっていることを認識しにくく、言葉で表現できないような方に、身体症状が表れることがあると言われます。
身体表現性障害の診断は「原因となる身体疾患が存在しないこと」、「何らかの心理的ストレスが存在すること」の2点が重要となるため、まず内科や小児科などで身体の病気がないことを確認して頂く必要があります。
身体表現性障害は、精神療法や薬物療法、職場や家庭などの環境調整によって治療します。精神療法では、その人がどんな問題を抱えているのか、不安感や抑うつ感に苦しんでいることにも配慮しながら、身体的な気がかりを丁寧にうかがい、ストレスの原因の特定を目指し、具体的なストレス対処や環境調整について話し合います。 その上で、必要に応じて抗不安薬や睡眠薬などによる薬物療法も並行して行います。